メニュー 閉じる

「anello」「Legato Largo」のキャロットカンパニーに学ぶ経営


大仰なタイトルですが、筆者の本音としては「読み返したいときにいちいち検索するのが面倒なので自分のブックマーク代わり」シリーズです。

anello製品に「EST.2005」、Legato Largo製品に「EST.2004」のタグがついている通り、その頃から既に商品はあったのですが、当初はいわゆるOEM商品(例えば無印良品のデジタルクッキングスケールを、体重計やはかりのメーカーであるタニタが製造している)の卸売が多く、特定のアパレルショップで販売するバッグやポーチを製造していたようです。流行前の商品では全く違う業種とのコラボもあり、サクラクレパス×anelloのコラボリュックなどがありました。当時のanelloのロゴはお花のマークで「anéllo」(eの上にアクセント記号)のロゴでした。時々インターネット上の中古品の個人間取引や、ディスカウントショップなどで見かけることがあります。

キャロットカンパニーは今でこそ年商100億円を突破していますが、資本金1000万円で従業員は数十人ほどという、あまり大きな規模の企業ではありません。そのためか、現在公開されているものはビジネスパーソン向けのネットメディアでの記事が多いようです。

記事の紹介

作ったものを使ってもらっている実感が喜び
自分たちならではの丁寧な仕事を続けたい
日経ビジネスで成功を収めた経営者にインタビューをするシリーズ「トップリーダーかく語りき」で、キャロットカンパニー代表取締役・吉田剛社長を特集した前後編の記事です。時々、anelloでは秋冬で一部がボア素材のもの、Legato Largoでは春夏でクリアバッグなどが出ることもありましたが、原則としては季節や流行を追わない定番商品のアップデートを重要視されているようです。筆者が持っているリュック(本日のサムネイル)は一切のアップデートを経ていない、2014年末に発売された最初期の口金リュックです。ここまで多くの人が持っている今となってはちょっとした自慢です。
「トレンドが大きく変化して定番が廃れる可能性」についても触れられていますが、コロナ禍以降に発表された商品は定番の口金リュックだけではなく、仕事でもプライベートでも使えるデザイン、パソコンが収納できるなどと時代に合ったアップデートが続いています。

謎のバッグ「アネロ」が大ヒット商品に成長したワケ
日本第一号の旗艦店開店直後のタイミングでの、日経XTRENDの記事です。謎のバッグとはこれまたずいぶんな言い方ですが、筆者が購入した当初(2015年春頃)はまだ持っている人がほとんどいなかったのに、次の年になると街中で見かけることがとても多くなって驚きました。直営店は海外に先にできていましたが、本社の移転に伴って本社の入っているビルの1Fが日本第一号の旗艦店となりました。旗艦店は一般客が多くの商品を手にとれる機会が増えることも大事ですが、常設の見本市のような役割も担っているかもしれません。現在は東京・大阪梅田にも直営店があります。キャリーバッグ、買っておけばよかったと今更思っています。

日本製リュックが全アジアで大ヒット、偶然と必然とこだわりが生んだお化け商品
DIAMOND ONLINEの記事ですが、ここまでの経営に関する記事とは打って変わって、商品企画部長で口金リュックのデザイナーでもある竹本寛さんにスポットが当たっています。無印良品でのアルバイト歴があるというのはなんとなく商品に反映されている気がします。バッグに口金を入れるというデザイン自体はanelloに特有のものではありませんが、かつては主に男性の医師や専門職の方が使用していた「ダレスバッグ」のような、本革で重厚なつくりの高価なイメージのものでした。それをポリエステルキャンバスで軽量で安価な、性別も年齢も問わず誰もが持てるカジュアルなデザインに落とし込んだことに意義があります。

大ヒット「anello」の口金型リュックはどのように生まれたか──キャロットカンパニー
ファッションブランドなのに、流行を追いすぎない。急成長の秘訣は「ゆっくりと」!?
これも少し趣向の違う、保険で有名なライフネット生命が運営するネットメディア・LIFENET JOURNAL ONLINEの前後編の記事で、ここでは営業部長・東京支店長の三浦力也さんに対してのインタビュー形式となっています。当初は10代後半〜20代前半の学生向けに作ったそうですが、確かに学生の頃に欲しかったタイプのリュックです(一般に出回るようになった頃には筆者は大学を卒業していました)。なんだかこのままだと当初のターゲットだった若者よりも、その頃に若者だった世代が親になってから、そして歳を重ねてからも愛用するようになって、かえって若者からするとダサいと感じるかもしれません。一過性の流行ではなく、定番になるものをつくることを大切にしておられるようなので、世間にそういった受け入れられ方をしてもそれはそれで構わないいのだろうと思います。余談ながら、キャロットカンパニーの社名の由来「人」が「参」加する、をもとに、自分のバッグにつけるための人参のあみぐるみを作りました。

よく見るリュック「anello」、実は大阪発なんです
世界で人気、大阪発anello 社長が苦労重ねた末に
朝日新聞デジタルの記事2つ(後者は一部有料)です。流行した当初は商標やメーカー名が知られておらず、日本より先に台湾・中国や東南アジアで流行したこともあり海外製品だと思われていた時期もありました(実際は企画・デザインは日本、製造は中国の工場です)。リンクにもある朝日新聞系列のネットメディア・withnewsでは、日本の販売店に中国語で「いつ買うの?今でしょ!」(キャプションより意訳)と書かれた看板が掲げられています。かつては免税店やディスカウントショップで、外国人観光客が購入することも珍しくありませんでした。

商標権に関する問題

人気リュック「アネロ」酷似 かばん会社に販売停止命令
2014年末の発売当初は商標登録されていなかったのですが、流行を受けていち早く商標登録し、粗悪な模倣品の流通を防いだことでも知られています。「需要者の利益を保護する」という商標法の理念に合った商標権の活用といえます。このことは、特許庁「事例から学ぶ 商標活用ガイド」にも載っています。
関連リンク:商標の活用事例集「事例から学ぶ 商標活用ガイド」 - ビジネスやるなら、商標だ!-

Posted in クリエイター向け事業運営