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知財2級直前1週間チャレンジ 3日目「特許権・実用新案権」


特許とビジネス

専用実施権と通常実施権

特許権者は業として特許発明を独占排他的に実施することができるが、実際には専用実施権の設定や通常実施権の許諾においてライセンス料を得ることで利益につなげることが多い。
特許出願中でも、仮専用実施権の設定・仮通常実施権の許諾が可能。
専用実施権
特許発明の独占的な実施権。
特許権者も特許発明の実施をできなくなる。
特許庁への設定登録が必要。
通常実施権
一般的なライセンス契約。
複数の許諾や特許権者の特許発明の実施が可能。
当事者の合意のみで可能な契約で、登録はできない。
また、特許権は著作権と異なり、たとえ職務発明でも個人に帰属するが、その個人が属する法人等には契約がなくとも職務発明の法定通常実施権が認められる。

特許権の譲渡

特許庁への登録により効力が発生する。
特許権を相続する場合も登録が必要となる。
共同発明の場合は他の共有者全員の同意が必要。

先行技術調査と特許戦略

先行技術調査
特許要件の調査のために、公開特許広報・特許掲載広報・特許原簿・J-PlatPatや、その他の文献・資料で先行技術調査をすることがある。
また、先行技術調査の結果を収集して自社や業界内の技術動向を把握するためにパテントマップを作成する。

特許戦略
特許権は莫大な利益を生むこともあるが、出願公開されるというリスクがあるため、営業秘密としたい場合にはあえて特許出願をしない場合もある。
また、例えばシャンプーのフタや側面のギザギザは視覚障害者・裸眼視力の弱い人・シャンプーの時に目を閉じる人などのために、花王が開発し実用新案出願をしていたが、業界で統一するために実用新案出願を取り下げ、他社にも働きかけた経緯がある。このように、消費者の利便性を優先して特許や実用新案をあえて出願しない・取り下げる場合もある。
(関連リンク:シャンプーのきざみに込められた思い)

IPランドスケープ
他社のものを含む特許の出願・登録状況を俯瞰するための調査。

特許権侵害

特許権者及び専用実施権者は、特許権侵害に対する措置をおこなうことができる。
最近、商品を置くだけで読み取れるセルフレジについて紛糾している。消費者の利便の観点からするとライセンス料を払うとかで和解になってほしい。

民事的措置
差止請求・損害賠償請求・不当利得の返還請求・信用回復のための措置の請求。
著作権とは異なり、特許法(特許法はその他の産業財産権法に準用される箇所や同様の箇所が多いため、実用新案法・意匠法・商標法も同様)において侵害した者の過失や損害額が推定される。

刑事的措置
10年以下の懲役又は1000万円以下(法人で3億円以下)の罰金。非親告罪。他の産業財産権法も同様といいたいところだが、下位互換であるからなのか実用新案権侵害については他より軽い(5年以下の懲役又は500万円以下の罰金)。

Posted in 知的財産権全般