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27日後に行政書士試験を受ける人 「個人間取引と民法」


あまり新規の記事を書き起こす余裕がないので、既に投稿したものをわかりやすく再編集したものなども投稿します。

民法:債権」においても扱いましたが、そこから個人間取引(フリマアプリ・ネットオークションなど)に関する部分を抜粋して再編集します。

取引の概要

ある個人間取引アプリで、出品者Aの出品している品物aを購入者Bが購入しました。購入者Bは支払い方法としてコンビニ払いを選択し、まだ代金を支払っていません。
このとき、次のような債権と債務が互いに発生します。
出品者A:購入者Bに代金の支払いを求めることができる債権および、引渡しまで善良な管理者の注意(善管注意義務)を持って品物aを管理し引渡す債務
購入者B:出品者Aに(実際にはこの場合は利用しているアプリを介することになりますが)代金を支払う債務および、品物aの引渡しを求める債権

弁済による消滅

購入者Bが期限内に代金を支払い、出品者Aが問題のない物品を引渡して取引が無事に完了した場合、互いの債権と債務は弁済により消滅します。

債務不履行

トラブルが発生しました。
履行遅滞:購入者Bが期限内に支払いを行わない、出品者Aが期限内に発送しないといった、一般的にはいわゆる取引の期限を守らない状態(債務の履行が遅れた場合)。
履行不能:購入確定後に出品者Aが品物aが使い物にならない破損や不備に気づいたなど、取引の継続が不可能な状態(債務の履行が不能である場合)。
受領遅滞:購入者Bが長期間の不在などにより品物aを受け取ることができず、出品者Aに返送された状態(債権者が債務の履行を受けることができない場合)。この場合、返送された品物aに対しては自己の財産に対するのと同一の注意をもってその物を保存すれば足りる。購入者Bが再送を依頼した場合、その送料は購入者Bに請求できる。
(注)履行遅滞・受領遅滞が起こっている間にどちらの非でもない履行不能(輸送中の事故による破損など)が生じた場合には、そのときに責任を負うべき側が履行不能の責任を負うとみなす(※1)
(※1)何度も書いていますが、法律に「みなす」と書いてあったらゴネる余地はありません。

このような場合、民法上は債務不履行の責任を負う側に対して債権者が履行の強制や損害賠償の請求をすることができますが、よほど高価な品物でもない限り現実的ではなさそうなので「契約の解除」が現実には行われます。

契約の解除

フリマアプリでの取引で債務不履行を理由とした履行の強制や損害賠償請求というのは現実的ではないので、たいていの場合は債務不履行の場合には契約を解除できます。
催告による解除
出品者Aまたは購入者Bが債務不履行の場合、相当の期間を定めてその履行の催告をし(実際には本人の代わり運営の機能で催告してくれます)その期間内に履行がない場合、契約を解除できる。
催告によらない解除
・債務の履行が不能であるとき(出品者Aが品物aの不備に気づいた場合のキャンセルなど)
・債務者が履行を拒絶する意思を明確に表示したとき(出品者Aまたは購入者Bの一方的な理由によるキャンセルなど)
・特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、債務者が履行をしなかった場合(サービスによっては規約で禁止されていることもあるが、品物aが期限付きのクーポンや株主優待券などであり、期限切れになった場合など)
他にもあるが個人間取引に関連しそうなものはこのあたり。催告をすることなく直ちに契約を解除できる。

取引の不備

債務不履行以外の売買契約特有の不備についての権利もあります。
買主の追完請求権
品物aが種類、品質又は数量に関して適合しないものであった場合、例えば品物aを購入したのに異なる品物が送られた場合、不備があった場合、セット売りで数が足りない場合など。
購入者Bは出品者Aに対して品物aとの交換、(出品者Aが同様の品物aを複数持っている場合)不備のない品物aとの交換、不足分の引渡しを請求できる。
目的物の滅失等についての危険の移転
品物aの引き渡し(実際のサービスでは購入者Bが品物aを確認して評価した後)に出品者A・購入者Bに責任んおない理由で品物aの損傷などがあった場合、契約の解除などの請求をすることができない。

Posted in 資格試験対策