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31日後に行政書士試験を受ける人 「一般有権者がやりかねない公職選挙法違反」


ところで試験まであと1ヶ月って本当ですか…。

衆議院選挙が近いので、身近なトピックから取り上げるという趣旨のもと、一般有権者が特にインターネット上でやってしまいそうな公職選挙法違反について扱います。

2013年の公職選挙法改正により、インターネットを用いた選挙運動が解禁されたことはご存知の方が多いと思いますが、「やってはいけないことは何か」というのをまとめてみたいと思います。特に一般有権者や、あるいは年齢を理由に選挙権を持たない方が注意するべきことを挙げていきます。
以下は総務省の情報及び公職選挙法を参考にしました。
関連リンク:(1)インターネット等を利用する方法による選挙運動の解禁等

期間外の選挙運動の禁止(特に選挙当日に注意!)

選挙運動をできる期間は告示の日から選挙の期日の前日までとして、期間外の選挙運動は原則として禁止されています。日本国憲法のもとでは一般の日本国民もわりと憲法に定める「投票の秘密」「選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問われない」という条項を遵守する意識が高いと思われるのであまり心配ないと思いますが、特に、選挙当日に特定の政党や候補者に関しての支持・不支持をSNSなどで表明するのは念のため避けましょう。

選挙権を有しない者の選挙運動の禁止

具体的には満18歳未満の方があてはまることが多いと思います。満18歳未満がインターネットを用いてやりかねない選挙運動には、例えば特定の政党や候補者に対する支持を表明する投稿や、候補者による選挙運動に関するツイートをリツイートすることなどを総務省が実例として挙げています。満18歳未満の方は当サイトの閲覧者にはあまり多くないと思いますが、インターネットを利用できる年齢で満18歳未満のお子さんがいる方は特に注意してください。
筆者は前職(教員)について間もない頃に18歳選挙権が始まったので、元職場の学校では生徒に対して社会科・公民科の先生を中心にした一般論としての有権者教育や、特に高校3年生には有権者とそうでない生徒が入り混じることから18歳未満の選挙運動の禁止について学ぶ機会を設けていました。知らないとうっかり違反してしまいかねないことだと思います。同じ公職選挙法第137条では「教育者の地位利用の選挙運動の禁止」も定められているので、もちろん一般論の範囲です。

電子メールを利用する選挙運動の禁止

電子メールを利用する選挙運動については、候補者・政党に限り認められています。
ウェブサイト等(SNS、動画配信サイトなど含む)については、一般の有権者の選挙運動は禁止されていません。ただし、特定の候補者や政党に対する支持・不支持といったことを表明する場合には、発信者に連絡をする際に必要となる情報が確保されていること(例えばメールアドレス、SNSのメッセージ機能)が必要となります。
また、選挙の期日の前日以前に公表した選挙運動の情報について、選挙当日以降に更新することはできませんが、前日以前の情報をわざわざ削除する必要は原則としてありません。

ウェブサイト等を印刷して頒布することの禁止

ウェブサイトや電子メールを印刷して頒布する選挙運動の禁止です。
これは公職選挙法以前の問題では…。

虚偽事項の公表の禁止・なりすましの禁止

特定の候補者や政党を当選させる、または当選させないために虚偽の事項を公にすることや、なりすましの禁止です。
これも公職選挙法以前の問題では…。

その他

選挙に関しインターネット等を利用する者は、公職の候補者に対して悪質な誹謗中傷をする等表現の自由を濫用して選挙の公正を害することがないよう、インターネット等の適正な利用に努めなければならない。

公職選挙法第142条の7

努力義務の範囲ですが、インターネット選挙運動の解禁に伴って追加された条文です。
その他、「有料広告の禁止」「候補者等のウェブサイト改ざんの禁止」もありますが、一般有権者のインターネット利用にはあまり関係のないことだと思うので省きます。時々webサイトやブログ(当サイトも含む)で過度に政治的な広告が出ることがあるのですが、ああいうのは本当は広告審査の時点で弾かないといけないものだと思いつつ地道に通報しています。
やはりインターネット選挙運動の解禁くらいから、インターネット上で政治に関して意見を表明する人は増えてきましたが、社会通念上デリケートな話題であるだけではなく、わりと公職選挙法グレーゾーンと思われるユーザーが少なくない現状があります。公職選挙法は候補者や政党を規制するイメージがありますが有権者にも影響する法律なので、念のため気をつけておきましょう。

あと1ヶ月ですが特に何もなければ身近なことに影響する法律や判例を扱い、法令と一般知識の両方の理解を筆者自身も深めていきたいと思います。

Posted in 資格試験対策