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47日後に行政書士試験を受ける人 「憲法:国民の権利及び義務」


第10条〜第40条に該当し、その性質上判例も多く、最も出題が多いとされる分野です。

今日は「憲法:国民の権利及び義務」の一本立てとして、その中にいろいろな権利や義務を細分化させる方式です。

憲法:国民の権利及び義務

日本では大日本帝国憲法及び先の大戦に対する反省から、特に国民の権利を広く明文化して規定しています。「感染症対策として強権的な対処(ロックダウンなど)がとれない」「インターネット上での不適切と考えられる情報(誹謗中傷など)の削除にかなりの手間と時間を要し、不適切でないと判断されたら削除されない」といったようなことが起こるのはこのように広く明文化された規定の裏返しです。

広く国民の権利及び義務に属するものとしては、
・権利の性質上日本国民のみをその対象としているものを除き外国人にも等しく基本的人権が与えられる
・法人にも基本的人権が与えられる
・原則として私人間の人権に関与しない
・自由を制限する学校の校則を定めることは社会通念上不合理とはいえない

などの判例があります。

以下、「10~20」「21〜40」で便宜上ページを区切ります。「31〜40」は主に刑法に関わる範囲なので、あまり詳しくは扱っていません。

第10条:国民の要件
「国籍法」などの法律に詳しく定められ、父又は母が日本国民であるという血統主義をとっています。

第11条・第12条:基本的人権
第96条にもあった「侵すことのできない永久の権利」はここでも出てきます。また、国民の義務に数えられるものではありませんが、基本的人権を保持すること、濫用してはならないことも明文化されています。

第13条:個人の尊重・幸福追求権・公共の福祉
「幸福追求権」にどのような範囲までが含まれるかについて多くの判例があります。
・公共の福祉に反する自由(賭博など)は認められない
・肖像権に関するもの(原則として侵害は許されないが、犯罪に関する緊急の証拠保全の場合は許容される)
・名誉権に関するもの
・プライバシーの侵害となるもの(有名なところでは「石に泳ぐ魚」事件などフィクションの体裁をとっているものでもあてはまる)
・環境に関わるもの
・公共の福祉による人権の制限に関するもの

スペースの都合上あまり詳細には書けませんが、このあたりまでがあてはまります。

第14条:法の下の平等
この条文に照らして違憲と判断されたものを中心にとんでもない数の判例があります。有名どころや最近改正されたところを挙げていくと、
・女性について6ヶ月の再婚禁止期間を設けることは違憲(改正後の規定について詳しくは民法にて。「父が特定できない子」が生じるのを防ぐことにとどまる規定に改められた)
・刑法第200条(尊属殺人)違憲(殺人の被害者である実の父から長年の性的虐待を受けていた被告人をいかに減軽しても執行猶予がつけられないことが問題となり、最高裁の判断で削除に至った)
・子が生まれつき選択することができない、非嫡出子であることを理由に不利益を及ぼすこと(法定相続分の不平等など)は違憲。
・いわゆる一票の格差(これは後日扱う)

これもスペースの都合上書いていたらきりがありません。

第15条:公務員選定罷免権、公務員の本質、普通選挙の保障、秘密投票の保障
第16条:請願権
第17条:国及び公共団体の賠償責任

行政法で主に扱います。

第18条:奴隷的拘束及び苦役からの自由
裁判員制度はこれに違反しないという判例があります。

第19条:思想及び良心の自由
これは次のような判例があります。
・謝罪広告の掲載を強制執行することは合憲
・思想や信条を理由に雇入れを拒むことは違法ではない
・公立学校における国旗への起立、国歌斉唱は合憲
・NHK受信料の支払いを求めるのは合憲

最後、なんだこれってなりそうですがあります。

第20条:信教の自由
日本ではデリケートな問題として扱われやすいような一方、ある意味で諸外国より軽く考えている人も多い(それをいけないことだとは思わない)ところです。特に重要な判例によると、「自己の信仰と相いれない信仰を持つ者の信仰に基づく行為に対して、それが自己の信教の自由を妨害するものでない限り寛容であるべき」としています。日本人が他者を害しない限り様々な宗教に寛容と言われる理由はそのあたりにありそうです。もう全世界それでいいよ(投げやり)と思いますが、日本人が思うほど簡単なことではないと考えられます。

これには次のような判例があります。
・宗教行為でも他人に危害を及ぼすものは信教の自由を逸脱して違憲(昭和38年のいわゆる「加持祈祷事件」その他複数)
・地方自治体による玉串料奉納は違憲
・内閣総理大臣による靖国神社参拝は合憲
・宗教上の理由により剣道の履修を拒否した生徒に対して代替措置を講じず、留年や退学としたのは違憲

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