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48日後に行政書士試験を受ける人 「憲法:総論 等」


なんと、試験100日前と98日前に投稿してから半分以上の期間ろくにこのシリーズを投稿していませんでした。アプリで○×問題を解いたり判例六法を読んでみたり、色々と勉強はしていましたが系統立てていきたいと思います。

薄々気づいていたけれどあまり言いたくなかったことを言います。筆者は勉強に関してはおそらく特別な訓練を積んでいます。同等かそれ以上に特別な訓練を積んできた人以外は絶対にマネしないでください。…と言いたいところですがそれは勉強のペースの話であって、方法としてはそんなに問題ないと考えています。

分野は憲法・民法・行政法・商法(主に会社法)・基礎法学・一般知識の6つですが、基礎法学は他の分野を学ぶためにある程度身につくところなので、そこで関連して扱いたいと思います。原則として条文の順に扱いたいところですが、便宜上順番を入れ替える部分もあります。

今日は「憲法:総論」「憲法:天皇」「憲法:戦争の放棄」「憲法:改正」「憲法:最高法規」という5つでお送りします。便宜上順番を入れ替えると言うのはそういうことです。

憲法:総論

前文と103条の条文(そのうち第100条〜第103条は憲法公布や施行に関する補則)からなる日本の最高法規で、誰もがある程度のことは義務教育の段階において学んでいるはずです。筆者は教員免許を取得するための必須科目として大学でも「日本国憲法」の単位を取得しました。…あまり大きな声で言ってはいけないことかもしれませんが「教員免許を取得したい人向け」の講義であることを担当教員が理解していて、特に教育に関する権利義務(有名どころでは宗教上の理由による剣道の履修拒否で代替措置をとらず留年や退学としたのは違憲であるなど)を講義でも試験でも中心に扱われました。

よく問われることとしては、憲法は国家と国民の間の権利義務を規程したものであって(国家権力によって不当に国民が干渉されることを防ぐ自由権、国民が国家に一定の行為を要求する社会権、国民の3つの義務など)、原則として個人間の権利義務に直接関与しません。一般の国民で個人間に直接適用されるものは、第28条の「労働基本権」(使用者と労働者の間に適用)あたりを例外として押さえておくとよさそうです。

行政書士試験で特に重要となるのは、国民の生活そのものに大きく関わってくる第10条〜第40条の「国民の権利及び義務」に関する判例です。その他、第41条以降は行政のあり方そのものに関わってくる内容が多く、選挙におけるいわゆる「一票の格差」や、最高裁判所のもつ違憲審査権など重要判例もありますが、それよりも憲法の条文そのままを扱われることが多いです。「常識的に考えたら適切だが憲法にはそんなこと書いていない」みたいなタイプのひっかけが多い印象があります。

憲法:天皇

第1条で「天皇は日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」「国民主権」が定められ、第8条までに天皇の地位や国事行為について定められています。意外に思われるかもしれませんが、第5条によると現代の日本でも「摂政」をおくことは可能で、もしかしたらそうやって平成が続くという選択肢も…それだとおそらく仮面ライダージオウと仮面ライダーゼロワンの存在しない世界になっているのでイヤです(他に言うことあるだろ)。

主に出題されるのは第4条に規定された任命権である「国会の指名に基づいて内閣総理大臣を任命」「内閣の指名に基づいて最高裁判所の長たる裁判官を任命」、また第3条により内閣の助言と承認に基づき内閣が責任を持つ国事行為で第7条に規定されたもの、たとえば「憲法改正、法律、政令及び条約を公布」「国会を招集」「衆議院を解散」などが挙げられます。

日本ではある程度信憑性のある歴史の記録が残っているおよそ1500年の間で、天皇が直接に政権を持っていた時代はおそらく通算して200年に満たない程度ととても短いです。そうでない印象があるのはおそらく明治から戦前のせいです(明治から戦前の日本での価値観を伝統かのように引きずっている人が多いのには思うところありますがそれは民法で扱う範囲)。しかし、それ以外の摂政・関白・将軍などによる政権でも、必ず天皇から賜った政権という体裁をとっていたというのが特殊なのだろうと思います。現代も主権者である日本国民の象徴の天皇が内閣総理大臣を任命するという形をとっているので、体裁としては変わらないと考えています。

憲法に関連して皇室典範も参照しましたが、「天皇、皇太子、皇太孫は18歳で成人」「15歳以上の女性皇族は婚姻によらず皇籍を離れることができる(厳密には天皇の直系で男性も可能な場合があるが日本国憲法施行からは原則として適用される対象が存在したことがない)」というのも初めて知りました。18歳成人のほうは日本では特別なことではなくなるわけですが…。ちなみに私は法律を勉強する面白さとして、決して法の抜け穴をかいくぐって悪いことをするためではなく、「制度上これは可能である」「制度上は禁止されていない」という意味での法の抜け穴探しをするのが好きです。これもその一つです。

判例として「昭和天皇コラージュ事件」なるとんでもないものを見てしまったのですが、「世襲制、象徴としての地位、公務などを除いて天皇にもプライバシーの権利や肖像権といった基本的人権が認められる」としたものです。これは平成になってからの判例なので、天皇だけではなく皇族全般にあてはまるといっていいでしょう。基本的人権…。多様な結婚や家族のあり方が(制度上は公には認められていないものも含め)認められるようになった現代において、「原則として長男による世襲」「結婚して子供(特に男子)を産まなければならない」という家族のあり方を伝統や血統を根拠に日本国民の象徴とその家族に押し付けることを正当化しているかような違和感(一般の国民が持つこの感覚については民法で扱う範囲)、日本国憲法のもとでは既にそのようなことを気にかけて生涯独身を貫いた皇族の方もおられたこと、プライバシーを侵害するような過熱報道、…なんか基本的人権について考えるときりがなさそうなのでやめます。

憲法:戦争の放棄

日本国憲法の要ともいうべき条文で、憲法改正について最も活発に議論される第9条です。一応、今までの判例では自衛隊の存在や活動、また外国軍の駐留については改正せずとも憲法に反しないというのが有力らしいです。

憲法:改正

原則は条文の順番通りにやりたいのですが、第9条に深く関連するので第96条まですっとばしました。「各議院の総議員の3分の2」(通常の法律案は「出席議員」が基準)の賛成による発議で国民投票で過半数の賛成を得る必要があります(硬性憲法)。「総議員」を「出席議員」としたひっかけが少なくないようです。

筆者としてはどこの政党による発議だろうが国民投票を経験したいし、よほど歴史や価値観が変わらない限り現行の憲法は解釈に幅を持たせられるので発議された国民投票にあえて反対して参政権を行使している感覚を得たいのですが(わがまま)、総議員の3分の2が賛成による発議をする状況がまず想定しづらいので難しいですね…。

憲法:最高法規

第97条〜第99条。基本的人権を侵すことのできない永久の権利とする第97条、最高法規としての性質と条約及び国際法規の遵守を定めた第98条、憲法尊重擁護の義務を定めた第99条で構成されます。条約及び国際法規は国内法として効力をもつとする判例、また憲法尊重擁護の義務を負うのはその性質上、すべての日本国民ではなく、国家権力を行使する側である「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員」とされています。

順番を重視したせいか、デリケートな内容の条文が多すぎて重くないですか…?明日は別の意味で重い(判例が多い)「国民の権利義務」を扱いたいと思います。

Posted in 資格試験対策