ネットフリマやネットオークションなどの個人間取引サイトに古着を出品していて、いきなりこのタイトルのような質問が来たらどう思いますか。
「バスト何cmですか?」
女性の出品者の方ならセクハラに感じるかもしれないですし、そうでなくても見ず知らずの人から突然このような質問が来たら不愉快な気持ちになると思います。質問を無視・削除したり、質問してきたユーザーをブロックしたりする場合もあると思います。
ところが、質問者は単純に服の胸囲を尋ねたいだけでした。(実際にこういったことは時々起こっているようです)
例えば、現在は開催自体が難しい状況ですが対面のフリーマーケットで客が服を指差しながら同じことを聞いたら、紛れもなく服について聞いていることがわかり、出店者がサイズ表示を見せるなりなんなりで済む話だと思います。
「今日何で来るの?」
どのように捉えられるでしょうか。ちなみに、これはおおよそ2000年前後以降に生まれ、学校でもネットリテラシーなどについて教育を受けている世代なら必ず一度は見たことがあるフレーズです。私が中高生の時はガラケーで1対1、またはメーリングリストで1人から複数に一括送信が主流だったのでそのような教育はそこまで重点的に受けたことがないのですが、前職でのネットリテラシー講座でこのフレーズを見ました。かなり何度も見たのでこういった説明で非常によく使われるようです。
送った側は「なにで」来るかと交通手段を聞いているつもりですが、受け取った側は「なんで」来るかと責められているように感じてしまうということです。これも対面で聞いていたら「なにで」と読み、聞くときの表情や声色から責められていると感じることはまずないと思います。
「私はコロナだ」
比較的最近起こったこととして、それこそ「インターネット老人」にあてはまるはずの、2007年からと日本ではかなり早くからTwitterを始め、2010年前後に多くのユーザーのいたTwitterの非公式サービスを開発し、あるwebサービスを提供する会社の従業員であった人物が、「私はコロナだ」「濃厚接触の会」などとツイートして、特に面白がってツイートしたわけでも炎上したわけでもないのに偽計業務妨害の疑いで逮捕・起訴された事例があります。この人物は既に釈放され、釈放後に実名報道されていることを受けて会社を退職しました(本来「逮捕」は疑いの段階でそれだけで解雇するのは不当解雇なので、本人が釈放されたのちの退職になったようです。感覚が麻痺している人もいるかもしれませんが、本当は逮捕だけで報道することや、逮捕歴があるだけで就職が難しくなること自体がおかしなことです)。取り調べなどについて本人による投稿もありますが、ここに本人の投稿へのリンクを貼るのは控えます。
筆者はこれはコロナ禍による問題ではなく、フォロワーに高度すぎる理解を求めた(本人の言葉によると、日本語にありがちな、例えば注文で「私はチャーハン」「僕はラーメン」というような奇妙さを「俺コロナ」報道から感じて「私はコロナだ」とツイートした)、また偶然に「濃厚接触の会」と近いタイミングになってしまった結果、それがフォロワー以外の目に留まって、後者の店舗の業務妨害であるとよくない解釈をされた結果のようです。
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TwitterやInstagramの公開アカウントで誰もが見ることができる投稿は、内輪向けの言葉足らずのものににならないよう、よくない意味に解釈する人の基準に合わせるくらいでちょうどいいのかもしれません。筆者はテレビ番組を実況しているときにとんでもない暴言をツイートしがちなので(最近の例だと、見たくない人もいる言葉なので適宜伏せ字ですが「このチャバネ○キ○リが!」とかがあてはまります)、誤解されないようにハッシュタグをつけるなど、何に言及しているかがわかるようにしています。特にTwitterは字数制限があるので難しいですが、誤解からトラブルを招かないよう、投稿する前によく確認しましょう。