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編み物ユーチューバー著作権裁判 2020年を振り返る


一連の流れをすべて一つにまとめたことはありませんでした。年内にはもう裁判の弁論期日の予定もないので、2020年やそれ以前に起こったことを総括します。

主に今まで個人サイトで扱ってきた内容ですが、最近になって新たに発覚した事実も含んでいます。表にまとめる前に人物を整理します。

被告チャンネルS・被告共同運営者YM
今回の問題の発端となった人物。法的に認められる可能性が低い著作権を主張し、YouTubeの著作権侵害申し立てシステムを乱用して他の複数のチャンネルの動画を削除に追いやった。本業は古物商のようだが、運営の実態は乏しいと考えられる。

原告チャンネルY
動画を削除された被害者の1人で、編み物ユーチューバー著作権裁判の原告。

チャンネルL・チャンネルCC・チャンネルCP・チャンネルA
原告以外で同様の著作権侵害申し立てによる削除、または動画削除の強要に遭った被害チャンネル。現時点では動画が元に戻ったチャンネルも含む。

この問題の前兆・発覚から裁判に至るまで

年月日できごと
2018/11/14被告、大手100均に自分の作品を無断で採用されたとする動画を投稿。コメントが荒れる。
2019/01/18被告が投稿したハワイアンカラーのウイルスブランケットの動画のコメント欄で、大手手芸店がInstagramアカウントに作品をアップした旨を事後報告。
大きく荒れることはなかったが、被告の態度を助長させた一因である可能性は否定できない。
2019/03/31被告、「ご報告」と称して著作権に関する高圧的な動画をアップ。コメントが荒れる。
(現在、該当の動画は非公開)
2019/12~
2020/01 頃
被告が投稿したウイルスショールを編む動画について、チャンネルCP、チャンネルAから許可を得ようとするコメントがつくが、弁護士や企業組織をちらつかせる高圧的なコメントが被告から返信される。
チャンネルCP、自主的に動画を削除。
2020/01/24チャンネルA、自主的に動画を削除し、謝罪動画をアップ。
2020/02/06以下の動画に著作権侵害申し立て。動画が削除される。
チャンネルY(2本)
チャンネルL(合計8本)
チャンネルCC(1本)
各チャンネルが著作権侵害の警告を受けた状態となる。
2020/02/12チャンネルLの動画が数日、数回に分けて削除されたことから、チャンネルそのものの閉鎖の可能性に気づいた有志がSNSで団結。SNSでの応援投稿、フィードバックなどの活動を始める。
2020/02/15チャンネルL、コミュニティ投稿を更新。個人サイトにて事実関係の説明と弁護士の見解を発表。
被告、ここまでにたびたびコミュニティ投稿を更新するが、事実無根の内容にコメント欄が荒れる。(現在は削除)
2020/02/18当サイト運営者の個人サイトの前身のブログで、「編み物著作権問題について 時系列まとめと思うこと」を投稿。
2020/02/19後の原告の支援企業「手遊び小町」代表、個人チャンネル「手作り倉庫」から初めて著作権に関する動画を投稿。
2020/02/20チャンネルL、異議申し立てが受理され待機期間に入ったことを発表。
2020/02/25YouTuber事務所「手遊び小町」の設立を予定していることが発表される。
2020/03/03被告が「声明」を発表し、長々と根拠のないガイドラインを並べ立てる。チャンネルL、待機期間が満了し、非公開になっていた動画が復活
2020/03/09チャンネルL、活動再開。
2020/04/01「手遊び小町」設立。
2020/05/08原告チャンネルY、チャンネルCC、90日経過により著作権侵害の警告解除「手遊び小町」より被告チャンネル・被告共同運営者に宛てて公開質問状をメールにて送付。2020/05/20を期限とする。
2020/05/20被告共同運営者名義で、当サイト運営者の個人サイトの前身であるブログに削除請求。削除請求を受け、サービス提供側からの意見照会に回答し、データ保持のために移転。
期限だが、公開質問状に対する回答は得られない。
これに前後して、この問題を知的財産権の面から解説した、複数のチャンネルに動画削除を強要。
2020/06/05被告より削除請求の不受理について公表。削除請求の不受理を受け、個人サイトの運営上、過去の記事を非公開にする。

訴状の送付から裁判 第3回弁論期日まで

年月日できごと
2020/07/03原告チャンネルY、YouTubeが推奨する問題解決の手段に基づき、「手遊び小町」顧問弁護士を通して京都地方裁判所に訴状を発送。被告に110万円の損害賠償を請求する民事訴訟を起こす。
2020/08/19第1回弁論期日
原告は訴状にて主に次の主張。
・著作権侵害については一切身に覚えがなく、どの部分が著作権侵害に当たるかを被告に問い合わせたが回答がなかった。
・仮に似ている部分があったとしても元の作品が著作物と言えるほど独創性が高いとは考えられない。
・著作権侵害の警告を複数受けてチャンネルが閉鎖されるリスクがあるため、90日間動画をアップすることができず、収益を得ることができなかった。これはYouTubeの著作権侵害通知による動画削除を乱用した行為である。

被告は答弁書で次のように反論し、争う姿勢。
・弁護士に相談した上で著作権侵害の通知をした。
・動画削除の判断をしたのはYouTubeである。
・異議申し立てによって容易に動画を復元できた。
提訴を受けて、この件が各種メディアからも報道される。
2020/08/30原告チャンネルY、チャンネルCCの非公開になっていた動画が再び公開される。理由は不詳。
2020/10/01第2回弁論期日(弁論準備手続)
原告の準備書面で次のように反論。
・ノーティスアンドテイクダウン方式によりYouTubeは著作権の有無や動画削除について責任を負わない。
・被告が非公開にした「ご報告」と称して高圧的に著作権を主張する動画の内容から著作権について理解していないと考えられる。
・どの弁護士と弁理士にどのような内容を相談したかが明らかでない。
2020/10頃係争中にもかかわらず、被告に都合の悪い動画に対する削除要請や都合の悪いSNS投稿に対する不当請求が発生する。
2020/11/25第3回弁論期日(弁論準備手続)
被告の準備書面で次のように反論。
・特許や商標の出願とそれに協力した弁理士について(実際には実名あり)。
・ブログの著作権に関するガイドラインを依頼した弁護士について(実際には実名あり)。
・被告が著作権について大手手芸店に問い合わせしたときの回答。
原告代理人から不足している情報の補充を要求。
第4回弁論期日は2021/01/22(金)と決定。

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