個人サイトの前身となるAmebaブログ(現在は個人サイトに記事を移転)で「編み物著作権問題について 時系列まとめと思うこと」を投稿して1年が経ちました。
この記事が大きな反響を得たため引き続きこの問題およびYouTubeにかかわる問題を扱ってきましたが、最初は「申し立てた側のチャンネルが申し立てを撤回したら終わり」「異議申し立てが通ったら終わり」程度にほとんどの人が簡単に考えていたところ、被害に遭ったチャンネルへの再度の申し立てをほのめかす、都合の悪い動画やブログの削除を強要するなど申し立てた側の暴挙がとどまらず、裁判に至ったという流れです。
裁判に至るまで、および裁判に至ってからの2020年までの流れについてはこちらをご覧ください。
(関連記事:編み物ユーチューバー著作権裁判 2020年を振り返る)
このあとの2021/01/22の裁判で、原告・被告双方の動画の提出および、次回の裁判で被告がどの点について著作権を主張しているかを明確にするよう指示がありました。そもそも被告が主張する著作権侵害とは厳密には「複製権の侵害」であり、原告が被告の動画を参考にした心当たりがないことが明言されているため、侵害が発生する余地がありません。そのため、被告の動画や作品が著作物かどうかは本当はどうでもいいのですが、そこをどう主張するのか、次回の裁判で大きな進展があると考えられます。
並行して、被告チャンネルSおよび被告共同運営者YMによる、都合の悪いSNS投稿やブログに対する削除請求が未だに続いているようです。被告共同運営者YM名義の違反報告用としたTwitterアカウントの存在が確認されています。そんなことをやっている場合ではないと思いますが、現状としてまだ続けているようです。あちこちに原告側を支持する人物・団体の悪評をばらまいているのも、単なる嫌がらせだけではなく何も知らない人に対して印象操作をしようとしている可能性がないとは言い切れません。やはり独立したwebサイトでないとこの問題を続けて扱い続けるのは困難であるかもしれません。
誤った認識が広まらないよう、事情をよく知る人が引き続き動向に着目しておくこと、着目はするものの被告から誹謗中傷ととられる発言は控えること、判決が出ていない現時点でこの件を虚偽の申し立てや嫌がらせだと「断言」することも控えたほうが安全だということなどを心がけましょう。そもそも、筆者による被告への嫌がらせをやめるための注意喚起すら一緒くたに削除請求を出されてしまったので、見ているようでろくに読んでいない上に、過去の発言からすると単なる被告の不当な行動に対する非難すら誹謗中傷ととられる可能性が高いのでそこまで意味はないかもしれませんが、念のため心がけておこうというところです。
問題を扱って1年経ちましたが、被害に遭った複数のチャンネルがいくら問い合わせても回答が得られなかった「どこが著作権侵害であるか」について、やっと来月明らかになるかもしれません。原告側の主張からすると侵害が発生する余地がないのですが、被告がどのような主張をするかは気になっています。