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編み物ユーチューバー著作権裁判 控訴審第1回弁論期日


編み物ユーチューバー著作権裁判について、大阪高等裁判所で控訴審の第一回弁論がおこなわれました。

原告代理人弁護士と原告の支援企業から配信した動画はこちらです。
関連リンク:控訴審第一回

京都地方裁判所での第一審と控訴までに至る流れ、また裁判所が個人情報を削除修正した上で公開した第一審の判決文は以下の通りです。
関連投稿:編み物ユーチューバー著作権裁判 控訴までのまとめ
関連リンク:令和3年12月21日  京都地方裁判所

控訴と控訴理由書

控訴人(第一審の被告)の主張です。
・原告は動画削除によって法律上保護される利益を侵害されたとはいえない。
・人格的利益が法律上保護される利益とはいえない。
・被告共同運営者YMは共同不法行為者ではない。
何を言っても不適切になりそうなのでノーコメントにします。

控訴答弁書・附帯控訴状

被控訴人(第一審の原告)の主張です。
・原告は動画削除によって法律上保護される利益を侵害された。
・被告共同運営者YMの当事者尋問での回答には矛盾があり、無関係とはいえない。
・(附帯控訴)第一審で認められた損害賠償の金額は少ない。
人格的利益は判例を参照しても確かに認められにくいデリケートなところではあるのですが、たいていの判例では完全に否定されるものではなく、判決文で認められる場合と認められない場合の基準を例示して認められない場合に当たるケースが現状では多い(過去にも認められたものは皆無ではない)というところです。

今後の流れ

民事訴訟では高等裁判所での控訴審は第一審が継続したものとしてそのまま証拠や判決文を審理する性質から1回結審も珍しくないのですが、2回目以降に持ち込まれるようです。
決して控訴人または被控訴人の落ち度によるものではなく、YouTubeに関しての追加情報が双方の当事者に要求されています。YouTubeに関する前例のない裁判ということ、おそらく高等裁判所の判例が今後のインターネットに関する問題の法的な指針となりうることから慎重な検討を要するからであると思われます。
2022/06/16 弁論準備手続(リモート)
2022/07/29 第2回弁論期日

もし上告に持ち込まれた場合、最高裁判所法廷に持ち込まれるほど法律に関する問題があると思えないので、その場合に可能性が高いのはGoogle検索結果訴訟等のように上告に理由がないとして「決定」で棄却される可能性が高いと考えています。考えているだけです。
このような前例のない裁判については確定した判決の概要が判例六法や模範六法・法務六法等に掲載され、将来の法律学習者や法律実務家にとって重要な判例になると言っても過言ではないと考えています。

筆者は行政書士なので書類作成等を通して人々の権利や利益の保護に貢献することや当サイトを通して個人的な意見を述べるまではできるのですが、手続以外での法律事務の代理や訴訟となると法的な権限としても実際にも何もできることはありません。弁護士に相談するほどのことか判断に迷う場合、行政書士(のみではなく司法書士等の士業)は「ここからは弁護士しかできないから自分がやったら違法」というのをかなり心得ているものなので、お気軽にご相談ください。
関連リンク:エリソン行政書士事務所

Posted in 編み物ユーチューバー著作権裁判

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