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手遊び小町ライブ配信について


試験から実質3週間ちょっとオフにしてました。オフと言いつつこの間に漢検2級をCBTで取得しました。今年受けた他の試験と比べると新たに勉強しなければならないことが少ないのであまり肩肘張らずに受けることができました。なぜ今まで取らなかったのか…。

手遊び小町代表と顧問弁護士(編み物ユーチューバー著作権裁判の原告代理人弁護士)から、2時間弱のライブ配信がありました。アーカイブの閲覧が可能です。チャット欄で質問も受け付けていました。平日の夕方という何かと忙しい時間帯でしたが、同時接続で最大290人くらいの方が視聴されていました。ありがとうございます。

序盤では今までの流れと判決の日程について扱っています。当サイトのこちらの記事もご覧ください。
関連記事:
編み物ユーチューバー著作権裁判から1年 今までの記録
編み物ユーチューバー著作権裁判 結審と年内の判決へ

チャットでの質問では「裁判の結果によって被告チャンネルSがどうなるか」「そもそも編み物が著作物として認められるのか」「不当請求は無視していいのか」などといったことが寄せられました。詳しくは配信のアーカイブ動画を適宜ご覧いただければと思います。少なくともチャットに来られていた方の多くは、被告チャンネルS・被告共同運営者YMが他人に真似されたくないものを動画で公開していることや、不当な請求をしたこと、高圧的な態度でコンテンツの削除などを他のユーザーに要求したことについて、疑問に思ったり怒りが抑えられなかったりといった様子でした。

筆者は何かあれば当サイトに書くつもりだったのでチャットではほぼ最低限のことしか書いていませんでしたが、いくつか思うところを書きます。

判決とその後について

それが今わかれば裁判なんていらないのでわかりません。
個人的な印象として、当事者尋問の様子からするとかなり被告に不利な状況だとは思います。
控訴されるかどうかもわかりませんが、個人的に考える最も控訴に持ち込まれないであろう判決はいわゆる原告一部勝訴(賠償額が全額は認められないなど)です。
判決で被告の著作権侵害申し立てが不当とされた場合、YouTubeに規約違反として報告できる根拠になりますが、それで被告チャンネルSがどうなるかはそれこそYouTubeの判断になるのでそれもわかりません。
日本で前例のない裁判なので、判決が報道されたり、もしかすると法律初心者・法律学習者や法律実務家向けの判例集などに掲載されたりすることで、少なからず編み物文化・YouTube文化、また民法に定める「不法行為」の判断に影響があることと思います。こればかりはわかりませんが、被告に有利な判決になってYouTubeが通報したもん勝ちのような無法地帯になることや、安易に他人のちょっと似ている程度の作品を糾弾するような殺伐とした雰囲気になることなど、著作権法第1条に定める「文化の発展」を阻害する行為が正当化されるのは避けたいところです。

ちなみに、いわゆるGoogle検索結果訴訟では、次のような理由で抗告棄却となっています。

当該事実を公表されない法的利益と当該URL等情報を検索結果として提供する理由に関する諸事情を比較衡量して判断すべきもので,その結果,当該事実を公表されない法的利益が優越することが明らかな場合には,検索事業者に対し,当該URL等情報を検索結果から削除することを求めることができるものと解するのが相当である。

平成28年(許)第45号

判決文に特有の言い回しでわかりにくいですが、要するに「Google検索結果の削除を求めることができる場合もある」としつつ、この場合は検索結果削除によって得られる利益が乏しくその場合にはあてはまらないとして原告の抗告が棄却されています。このように、判決理由で「このような場合は原告の主張が認められるが、これはその場合にあてはまる/あてはまらない」というのは行政書士試験の勉強でイヤというほど出てきました。これは決して原告に不利な判決が出る可能性があると言いたいわけではなく、今後の法律初心者・法律学習者や法律実務家のために「YouTubeでどのような権利が侵害されたらどのような損害賠償請求が認められるか」という基準が判決理由である程度示されるかもしれないと考えています。
関連記事:8日後に行政書士試験を受ける人 「Google検索結果に関する訴訟」

手遊び小町に対する誹謗中傷(?)

一言で言うと、あの手のものは相手にするとつけあがってくるので無視が一番です。

今後のこと

著作権は難しいです。大学で著作権法の単位を修得した方ですら「著作権は人類には早すぎる」というくらい難しいです。未だにYouTubeや各種SNSでうっかり違反をやってしまう人が多い程度に難しいです。法的には違反の可能性が高くても権利者が黙認したり、日本ではときに権利者が進んで公認することもあるので本当に難しいです。そんなとても難しい著作権をわかったつもりになるのもあまりよろしくはないのですが、そればかりでなく他人のコンテンツを排除するのに濫用する行為は許せません。
被告の主張や要求は一見恐ろしいものに見えますが、インターネットをある程度利用している方はもはや誰も騙されないような迷惑メールや詐欺メッセージや架空請求などと同様、知識をつければ怖くありません。YouTubeや各種SNSで誰もが発信できる時代、このようなことが起こらない、仮に起こっても巻き込まれないよう対策できるような知識の発信を今後も続けていきます。

Posted in 編み物ユーチューバー著作権裁判

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