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編み物ユーチューバー著作権裁判 不当な削除請求


被告共同運営者YM名義の店舗のサイトにて、不当な削除請求と思われる件が報告されていました。

手あみ師範資格を取得している方が運営する、教室やワークショップの案内を兼ねて編み物に関するさまざまな記事をアップしておられる人気ブログがターゲットになったようです。筆者の過去のブログと同じく、Amebaブログを運営されているのでたいていの流れは想像がつきます。

編み物の研究として道具や技法だけではなく、「編物と商標」「編物と特許」など知的財産権に関する記事もあり、それに関連するものとして「編物と著作権」として5つの記事を投稿されていました。その中で過去の判例や編み物という文化の中での慣例などの一般論に加え、筆者の過去の投稿を参考にこのたびの編み物著作権問題および編み物ユーチューバー著作権裁判にも触れておられました。筆者の投稿を参考にするにあたり、過去にAmebaのメッセージを通じてわざわざ連絡をくださっていました。記憶にある限り、問題や裁判についても非常に丁寧な文章で、人を傷つけるような要素は何もなかったと思います。

ところが、被告共同運営者YMはこれを嫌がらせとしてAmebaカスタマーサービスに削除請求をしたようです。削除請求の流れは以下の通りです。印鑑証明書、身分証明書のコピーを添えて書面で請求するのでそこそこ面倒です。
関連記事:【保存版】プロバイダ責任制限法に基づく削除請求の対処法

今回ターゲットにされたブログの元の記事と思われるものを見たところ、記事そのものは残っており、「事情により、文章の一部を削除しました」という文言が追加されています。プロバイダ責任制限法に基づく削除請求では、サービスプロバイダ(この場合はAmebaカスタマーサービス)が権利侵害を認めた場合、または情報発信者への意見照会への回答がなかった場合は記事ごと削除されてしまうはずです。意見照会では、発信者に次の3つの選択肢があります。

(1)送信防止措置を講じることに同意しない。
(2)送信防止措置を講じることに同意する。
(3)送信防止措置を講じることに同意し、問題の情報については削除した。

おそらく筆者がそれで削除を免れたので理由を添えれば(1)でも通った可能性が高いのですが、本業や日常的な投稿への差し支えを懸念され、該当箇所を削除した上で(3)を選ばれたと推定されます。ちなみに(2)を選ぶとおそらく記事ごと削除されます。どれを選択するかは発信者の自由ですが、これで被告チャンネルSおよび被告共同運営者YMの態度が増長するのは非常に不愉快です。

また、対処法の記事において述べていますが、一連の流れにおいてAmebaカスタマーサービスがやることはプロバイダ責任制限法に基づいて申し立て内容をブログの発信者に転送して意見を照会するのみであり、違反と断定して削除を促しているわけではありません。これは意見照会のメールに明記されており、そもそもカスタマーサービスが違反だと認定したら意見照会などするまでもなく削除されます。法に基づいた対処をしているだけでそれを超える意図ははたらいていません。筆者のブログに関しては送信防止措置の対象にはなりませんでしたが、個人サイトの運営の都合上、削除請求の不受理を確認した上で過去の記事をすべて非公開にしました。

ところで、インターネット上の誹謗中傷に対する法規制の強化が議論され、ドラマの題材にもなる時代となりました。本当に被害に遭っている人にとって被害を訴えやすくなることは好ましいのですが、このような当たり屋らしき削除請求や、わざと炎上させてそれを批判することを訴えるなどといった、規制の悪用や濫用が起こることを懸念しています。そのことはまた日を改めて書こうと思います。

Posted in 編み物ユーチューバー著作権裁判