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編み物ユーチューバー著作権裁判 民事裁判傍聴の心得


一応は来週の編み物ユーチューバー著作権裁判当事者尋問を想定しますが、一般的な民事裁判の傍聴の心得を書こうと思います。

個人サイトで2つほど投稿していますが、どちらかといえば持ち物などに重点を置いたものでした。この投稿以降、筆者も実際に裁判傍聴に行ったため、その体験も含めて今回はお伝えします。
関連リンク:
株式会社手遊び小町 民事裁判に関する基礎知識の動画を発表
うっかり持ってるかも?裁判傍聴で持ち込み禁止のもの

上の投稿では手遊び小町チャンネルでの動画を紹介していますが、今回は参考動画として原告代理人弁護士による裁判傍聴のポイントの動画を載せておきます。

また、裁判所の公式サイトの「傍聴の手引」も載せておきます。
関連リンク:見学・傍聴案内 傍聴の手引|裁判所

民事裁判の場合

裁判傍聴を趣味としている方でも、一般的には世間で話題となるような事件の刑事裁判を傍聴する方が多く、民事裁判にスポットを当てたものは少ないように思います。民事裁判では、特に最近ではコロナ禍の影響もあり、第一回弁論期日や当事者尋問、判決といった公開が原則のもの以外は、非公開やリモートで弁論準備手続として行う場合が多いようです。
筆者が裁判傍聴に行ったのは第2回弁論期日で、弁論準備手続として行われました。民事訴訟法第169条に定められている「当事者が申し出た者」として、一般的には原告または被告の代理人弁護士からあらかじめ裁判所に話を通しておき、本来は非公開の弁論準備手続を傍聴できました。

裁判所に持ち込めない物

京都地方裁判所の場合、正面玄関の入庁ゲートから入ることになります。ポケットに入れているスマートフォンや鍵、鞄に入れている電子機器などがある場合には出します。国内線の飛行機の手荷物検査のようなものを想像されるといいかと思います。常識的に考えて滅多なものを持ち込むことはないと思いますが、うっかり持ち込んでしまうかもしれない物を例示します。このような物は一旦裁判所で預かられ、退庁するときに返却されますが、余計な手間がかかるのでなるべく持ち込まないようにしましょう。
(例)
・ハサミ(手芸用ハサミ、小型の折りたたみハサミなども含む)
・カッターナイフ(ペーパーナイフなども含む)
・カミソリ
・千枚通しなど、先の尖った物
・スプレー缶(ガスなどが充填されている物。この季節だと日焼け止めや制汗スプレーなど)

裁判所に持っていったほうがいい物

法廷内で携帯電話、タブレット、パソコン等の電子機器を用いることは許されていませんが、紙に筆記用具でメモを取る、絵や図を描くことは可能です。
例えば、全国で大きく報道されるような刑事事件では、法廷内での撮影が禁止されている写真に代わり、いわゆる「法廷画」といわれる絵とともに報道されることが一般的です。
普段は電子機器でメモを取ることが多い方も、ノート・メモ用紙等と筆記用具を持参したほうがいいと思います。

法廷での注意事項

当事者尋問は公開のため、事前に日程を知っている人に限らず、とりわけ編み物やYouTubeに興味のあるわけではない一般の裁判傍聴を趣味とする方、報道関係者などの傍聴も予想されます。最低限のマナーやルールを知っておきましょう。

・帽子をかぶっている場合は帽子をとる。
・携帯電話等の電子機器の電源を切る。音の鳴る時計等を持っている場合は鳴らないように設定しておく。
・録画や録音は厳禁。
・傍聴は静かに。傍聴席での私語や野次は厳禁。
・途中でも出入りは自由だが、妨げにならないよう静かに出入りする。
・その他、裁判官の指示に従う。指示に従わない場合は退席させられる場合もある。

こぼれ話

このたびの裁判で被告に請求している賠償額は110万円です。
裁判所法第33条によると、140万円以下の賠償金を求める裁判は簡易裁判所に訴えを起こすのが一般的です。特に有形の財産について扱う裁判(金銭トラブル、不動産トラブル、物的な損害など)では簡易裁判所で扱うことが多く、60万円以下の金銭トラブルについては少額訴訟という手続もとることができます。しかし、少額訴訟手続を悪用した詐欺の手口があるようで、何らかの損害を受けて賠償を求めたい側の負担をできるだけ軽くすることと制度の悪用を防ぐことのバランスをとるのは簡単なことではないようです。少額訴訟の濫用を防ぐため、年間に1人が起こせる少額訴訟については回数制限があるそうです。
しかし、このたびの裁判は原告が失った見込みの収益という有形の財産も含まれますが、無形の財産や損害(知的財産権、精神的苦痛など)が関係していて典型的な損害賠償請求にあてはまらず明確な判例がないこと、新しい判例をつくるような裁判になることが予想されることから、地方裁判所で裁判を起こすこととなりました。賠償額としては1人の裁判官で取り扱うような裁判のところ、3人の裁判官の合議制となっていることからも、重要な裁判となると思われます。

Posted in 編み物ユーチューバー著作権裁判